肺炎とは、細菌やウイルスなどの病原体が肺に感染し、肺が炎症を起こしてしまう病気です。高齢の方や持病をお持ちの方、小さなお子さんでは重症化することもあり、早期の診断と治療がとても大切です。

当院では、インフルエンザやコロナウイルスなどのウイルス性肺炎から、細菌性肺炎まで、幅広く診断・治療に対応しています。また、必要に応じて胸部レントゲン検査や血液検査、酸素飽和度の測定を行い、重症度に応じた適切な治療方針を選択いたします。

肺炎の原因

肺炎の原因となる病原体はさまざまです。年齢や基礎疾患の有無、生活環境によって原因となる病原体が異なります。

主な原因と種類：

• 細菌性肺炎

  • 肺炎球菌、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌などが原因

  • 高齢者や慢性疾患のある方に多い

• ウイルス性肺炎

  • インフルエンザウイルス、コロナウイルス（COVID-19）などが原因

  • 急激に発熱や呼吸苦を伴うことが多い

• 誤嚥性肺炎

  • 食べ物や唾液が誤って気道に入り込むことで発症

  • 高齢の方や飲み込みに問題がある方に多い

• 非定型肺炎

  • マイコプラズマやクラミジアなどが原因で、比較的若い方にも発症

肺炎の症状について

肺炎の症状は、風邪と似た初期症状から始まり、徐々に悪化していくことがあります。以下のような症状が見られた場合は、早めの受診をおすすめします。

主な症状：

• 発熱（38℃以上の高熱、または微熱が続く）

• 咳、痰（膿のような色の痰が出ることも）

• 胸の痛み（呼吸時に痛みを感じる）

• 息苦しさ、息切れ

• 全身のだるさ

• 高齢者では、意識がぼんやりする、食欲がなくなる、転倒しやすくなるなど、非典型的な症状もあります

肺炎の治療法について

当院では、肺炎の原因や重症度を見極めた上で、以下のような治療を行っております。

1. 原因に応じた薬物治療

• 細菌性肺炎には、抗菌薬（抗生物質）を使用します。

• ウイルス性肺炎では、インフルエンザ治療薬や対症療法が中心となります。

• 痰が多い場合には去痰薬、咳がつらい場合には鎮咳薬を併用します。

2. 酸素療法

• 酸素飽和度が低下している場合は、酸素投与が必要になることがあります。

3. 自宅療養か入院かの判断

• 軽症であれば外来での治療、自宅療養が可能ですが、

  • 酸素不足がある

  • 高齢で全身状態が悪い

  • 飲食が困難
    などの場合は、入院治療を必要とすることがあります。入院が必要と判断した際には、速やかに連携医療機関をご紹介いたします。

4. 誤嚥性肺炎にはリハビリ・嚥下指導も重要

• 嚥下機能の評価や、食事指導、言語聴覚士との連携なども必要になることがあります。

肺炎についてのよくある質問

Q1. 風邪と肺炎の違いは何ですか？
A1. 風邪は主にウイルスによる上気道炎で、軽い咳や鼻水、微熱が中心です。一方、肺炎は肺そのものが炎症を起こすため、高熱や激しい咳、呼吸困難など重い症状になることが多いです。

Q2. 自宅で様子を見ても大丈夫ですか？
A2. 高熱が続く、咳や痰が強い、息苦しいなどの症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。重症化を防ぐには、早期診断が非常に重要です。

Q3. ワクチンで肺炎は予防できますか？
A3. はい。肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンは重症肺炎の予防に有効です。特に65歳以上の方や、持病をお持ちの方には接種をおすすめしています。

院長より

肺炎は、特に高齢者や持病のある方にとって命にかかわることもある重大な病気です。しかし、早期に適切な治療を受けることで、重症化を防ぎ、日常生活に早く戻ることができます。

私たち光星メディカルクリニックでは、発熱外来や胸部レントゲン、コロナ・インフルエンザの迅速検査なども随時対応しており、地域の皆さまの「かかりつけ医」として、肺炎の早期発見・治療に力を入れております。

咳が長く続く、熱が下がらない、呼吸が苦しいといった症状がある場合は、お一人で悩まず、お早めにご相談ください。地下鉄東豊線「東区役所前駅」から徒歩1分、駐車場も完備で、通院にも便利です。